投稿者: Tom Holman - プロダクト マネージャー、Google スプレッドシート担当
かつてのデスクワークといえば、紙の書類を作ることに終始するものでした。パソコンや生産性向上ツールの登場によって少しは楽になってきたものの、さまざまなアプリケーションを使って同じ作業を繰り返さなければならないことに変わりはありません。たとえば CRM アプリケーションからプレゼンテーション用のスライドにデータをコピーして貼り付けたり、プロジェクト管理アプリケーションから手動でデータを書き出して内容を調整し、スプレッドシートに読み込み直したり、といった具合です。結局のところ、紙で行っていたことが電子化したにすぎないのです。
そこでこのたび、アプリケーション間でデータをやりとりするわずらわしさをなくし、より効率的に仕事を進められるように、3 つの新しい API と 1 つの新機能をご用意しました。これで、データを必要に応じてどこでも取り出せるようになります。
新しい Sheets API や Slides API とのシームレスな統合
新しい API を使用することで、デベロッパー独自のアプリケーションとその内部のデータを、Google スプレッドシートや Google スライドとより綿密に連携させられるようになります。
新しい Sheets API では、スプレッドシートのウェブ インターフェースやモバイル インターフェースで提供されているグラフやピボット テーブルといった機能に、プログラムでアクセスできます。たとえば、アプリケーションのデータをスプレッドシートにプッシュし、そのデータをユーザーが共同編集して、更新されたデータを元のアプリケーションに戻すことができるので、データをコピーして貼り付ける作業が必要なくなります。
Anaplan (英語)、Asana (英語)、Sage (英語)、Salesforce (英語)、SAP Anywhere (英語) では早速、新しい Sheets API を利用した興味深い統合を進めています。どのような機能を実現できるのかについて、こちらの動画 (英語) で実際の統合例を交えて簡単に紹介していますので、ぜひご覧ください。
新しい Sheets API は、本日よりご利用いただけます。デベロッパー用ドキュメントや、API の実際の使い方がわかる Codelab については、developers.google.com/sheets (英語) をご覧ください。
Sheets API と同様に、新しい Slides API を使用すると、プレゼンテーションをプログラムで作成、更新できるようになります。たとえば、データやグラフを Google スプレッドシートにプッシュし、他のアプリケーションのソースデータから見やすいレポートを作成してプレゼンテーションの資料として利用する、といったことが可能です。
Conga (英語)、ProsperWorks (英語)、SalesforceIQ (英語)、Trello の各社が、新しい Slides API を使用して Google スプレッドシートとの統合を進めています。どのような機能を実現できるのかについて、こちらの動画 (英語) で実際の統合例を交えて紹介していますので、ぜひご覧ください。
Slides API は数か月中に提供を開始し、それに続いて上記のパートナーが手がける統合機能も利用できるようになる予定です。Slides API への早期アクセスをご希望の場合は、developers.google.com/slides (英語) をご覧ください。
新しい Classroom API でデータを常に同期
Classroom API に新たな学習課題のエンドポイントが加わりました。教育機関向けのツールとワークフローを構築しているデベロッパーは、この API を利用することでデータを常に同期できるようになり、統合を強化できます。Google for Education ブログのお知らせの全文は、こちら (英語) でお読みいただけます。
リンクされたグラフを使用して最新データを維持
最後に、アプリケーション間でのデータのやりとりをスムーズにする新機能として、リンクされたグラフをスプレッドシートからドキュメントやスライドに埋め込めるようになりました。この機能を使えば、スプレッドシートの元データを別のアプリケーションから API 経由で変更したり共同編集者が変更したりすると、クリック 1 回で、対応するプレゼンテーションやドキュメントに更新されたグラフが表示されるようになります。
新しい API をぜひご利用ください。
本ブログの原文 (英語) は、こちらをご覧ください。