この記事は 7 月 23 日に英語版ブログに掲載された記事を翻訳したものです。
概要
Google は、2023 年 9 月に超低レイテンシ ライブ ストリーミングを導入した後も、全体的な操作性を改善するために複数の機能改善を追加してきました。このたび、超低レイテンシ ライブ ストリーミングの最新の機能強化として、Google Meet でエンタープライズ コンテンツ配信ネットワーク(eCDN)のサポートを導入することになりました。
管理者が eCDN を設定すると、帯域幅消費量をトラフィック量の数分の一に削減できる可能性があります。eCDN は、ドメイン外から送信されるものを含め、すべてのライブ ストリームに適用されます。このテクノロジーを実現するのが、ピア支援メディア配信です。ライブ配信されたコンテンツが近くのピア間で自動的に共有されるため、Google のサーバーからコンテンツを取得する必要性が低下し、ボトルネックを最小限に抑えることができます。eCDN はバックグラウンドで自動的に動作するため、ソフトウェアやハードウェアを追加したり、エンドユーザーがなんらかの操作を行ったりする必要はありません。
eCDN を有効にすると、ライブ配信されたコンテンツがピア間で共有される(右側)ため、Google サーバーからコンテンツを取得する必要性(左側)が低下します。
対象
管理者とエンドユーザー
この機能の意義
ライブ ストリーミングは、部門間会議、週に一度のブロードキャスト、その他の大人数を対象とするイベントなど、主に多数の聴衆に対して情報を提示する際に使用されます。このため、ライブ配信されるコンテンツの画質は重要です。eCDN を使用すると、インターネット ゲートウェイへの負荷を大幅に軽減する一方で、低レイテンシを維持しながら質の高い視聴環境を構築できます。eCDN を使用しない場合、視聴者ごとに個別のフィードが送信されます。プライベート ネットワークで eCDN を有効にすると、バックエンドからメディアが送信されるネットワーク内のクライアントの数が大幅に減少します。これらの少数のクライアントが、eCDN テクノロジーを使用してメディアを取り込み、ネットワーク内の全視聴者が高品質かつ超低レイテンシで必要なメディアを確実に受け取ることができるよう再分配します。
ご利用にあたって
- 管理者:
- この機能はデフォルトで無効になっていますが、管理コンソールの [アプリ] > [ワークスペース] > [Meet] > [eCDN 設定] で、グループレベルで有効にすることができます。eCDN クライアントのピアリングの動作は、必要に応じて細かく(サブネット レベルまで)設定できます。
- 詳しくは、ヘルプセンターで Meet のライブ ストリーミングを有効または無効にする方法と組織の Meet の eCDN を有効にする方法をご覧ください。eCDN によって、ドメイン外から送信されるライブ ストリームのトラフィックを削減することもできます。詳しくは、ヘルプセンターでライブ ストリーミングの信頼できるドメインに関する情報をご覧ください。
- eCDN 分析のモニタリングには、Meet 品質管理ツールを使用します。
- エンドユーザー: エンドユーザーによる対応は必要ありません。質の高い超低レイテンシのライブ ストリーミング環境を構築するには、必ずノートパソコンまたはデスクトップ パソコンで Chrome 121 以降を使用してください。
リリース スケジュール
- 即時リリース / 計画的リリースを利用しているドメイン: 2024 年 7 月 23 日以降、完全に展開(1~3 日で機能が実装されます)
注: eCDN は、超低レイテンシのライブ ストリーミングを利用するお客様を対象としています。一部のお客様に対するこのアップデートのリリースには時間がかかり、数か月後になる可能性もあります。
対象
- Google Workspace をご利用のお客様