概要
今回リリースする新しいベータ版プログラムでは、共有ドライブ内のフォルダの共有が可能になります。
ご関心をお持ちのお客様は、こちらより詳細をご確認のうえフォームにご記入ください(英語)。
ご利用対象
管理者、エンドユーザー、デベロッパー
利点
共有ドライブは、チームや組織でファイルを保存、参照、共同編集するのに便利なツールです。今までは、権限を設定できるのは共有ドライブ全体または個々のファイルに対してのみであり、フォルダ単位の部分的な共有は行えませんでした。
今回のベータ版では、共有ドライブ内の一部のフォルダのみを他のユーザーと共有したり、特定のフォルダに対する追加権限を付与するためにメンバーのアクセスレベルをアップグレードしたりできるようになります。たとえば次のような活用方法が考えられます。
- マーケティング部門 - 全社員が使用できる共有ドライブを 1 つ用意し、広告資料が保存されているフォルダには外部の代理店からもアクセスできるようにする。
- 地域別に分かれている営業部門 - 1 つの共有ドライブを用意し、チーム長や部長はそこでの全アクティビティを確認することができ、各営業チームは担当地域に関する情報のみを閲覧できるようにする。
- イベント専用の共有ドライブ - ファイルの閲覧はメンバー全員が行えるようにし、各ファイルの編集はそれぞれ担当のチームのみが行えるようにする。
メンバー以外とのフォルダ共有、およびフォルダに対するメンバーの権限のアップグレードが可能
補足
フォルダの共有には「管理者」のアクセスレベルが必要共有ドライブ内のフォルダを共有できるのは、そのドライブの管理者のみです。その他のアクセスレベル(コンテンツ管理者、閲覧者(コメント可)など)ではコンテンツへの広範なアクセス管理が認められていないため、フォルダの共有はできません。管理者を除き、共有ドライブ内のフォルダに対するアクセスレベルと共有ドライブ自体に対するアクセスレベルは同一です。
アクセスレベルには、コンテンツ管理者(デフォルト)、投稿者、閲覧者(コメント可)、閲覧者があります。なお、フォルダの「投稿者」は、そのフォルダ内のファイルに対しては「編集者」となります。
詳しくは、
共有ドライブのアクセスレベルをご参照ください。
共有ドライブ内のフォルダに対するロール
フォルダのアクセスレベルは、共有ドライブのアクセスレベルからアップグレードのみ可能(ダウングレードは不可)共有ドライブ単位で割り当てられたアクセスレベルは、そのドライブ内のすべてのファイルとフォルダに対するユーザーの最小限のアクセスレベルとなっており、これにより透明性、予測性、拡張性が保たれています。このため、共有ドライブ内のフォルダに対するユーザーのアクセスレベルは、共有ドライブ自体のものより上げることはできても、下げることはできません。
たとえば、共有ドライブの「閲覧者(コメント可)」を、そのドライブ内の一部のフォルダの「閲覧者」にダウングレードすることはできません。一方、共有ドライブの「閲覧者」を、そのドライブ内の一部のファイルとサブフォルダの「閲覧者(コメント可)」または「投稿者」にアップグレードすることは可能です。ファイルまたはフォルダに対する権限のダウングレードは、その権限の継承元の親フォルダに対して行われることになります。
共有ドライブ内のサブフォルダのアクセスレベルをダウングレードしようとしたときに表示されるダイアログの例
ファイルとフォルダを移動する場合の影響共有しているファイルまたはフォルダを共有ドライブ内に移動したときや、別の共有ドライブに移動したときは、そのコンテンツに対する継承のアクセスレベルは更新され、直接割り当てたアクセスレベルは維持されます。共有しているファイルまたはフォルダを共有ドライブからユーザーのマイドライブに移動した場合も同様です。
元々は営業チームの共有ドライブに保存されていたドキュメントを例に考えてみましょう。営業チームのメンバーには共有ドライブに対する「閲覧者」権限が割り当てられているため、このドキュメントに対しても同じ権限があります。また、チーム内のメンバーのうち 5 人には、このドキュメントへの「編集者」権限があります。このドキュメントを営業チームの共有ドライブ外に移動した場合、チームの継承の「閲覧者」権限は失われますが、5 人のユーザーの「編集者」権限は維持されます。
共有しているフォルダを移動するとコンテンツに対するアクセス権限が大きく変わる可能性があるため、共有ドライブへのフォルダ移動と共有ドライブ間のフォルダ移動を行えるのは、移動元ドライブと移動先ドライブの両方に「管理者」権限があるユーザーに限られます。
注: 今回のベータ版プログラムでは管理者に関する要件が設けられています。この要件は、2020 年 9 月 1 日に G Suite のすべてのお客様に適用予定です。これ以降は、移動先の共有ドライブの「投稿者」と「コンテンツ管理者」が、フォルダを共有ドライブに移動したり、共有ドライブ間で移動したりすることはできなくなります。
ご利用方法
管理者: こちらより、フォルダ共有機能のベータ版にご関心があることをお知らせください(英語)。数週間内に、プログラムにご参加いただけるドメインの承認を開始します。
エンドユーザー: 所属しているドメインでこの機能が有効になったら、「管理者」権限のある共有ドライブ内のフォルダを選択し、ツールバーのフォルダ メニューから [共有] をクリックして共有ダイアログを開いてください。このダイアログから目的のフォルダを共有できます。
対象
- G Suite Business、G Suite Enterprise、G Suite for Education、G Suite Enterprise for Education、G Suite for Nonprofits のお客様にご利用いただけます
- G Suite Basic または個人の Google アカウントをご使用のお客様にはご利用いただけません
関連情報
ロードマップ